泉佐野市で開催された大会が健康都市活動の再始動を象徴する場として盛り上がりを見せる中、愛知県大府市、神奈川県大和市、愛知県尾張旭市が活動報告を行った。いずれも第9回健康都市連合国際大会(2021年・香港)でアワードを受賞した自治体だ。
2015/03/26
年をとっても入れ歯に頼らず自分の歯で食事をしたい、という願いはみな同じ。でも、むし歯を予防しようとする意識は、家庭や個人によって差があるもの。正しくオーラルケアができていない家庭に育つ子どもは、むし歯や歯周病になりやすいという調査結果もでています。むし歯ができやすい子どもの時期に、正しいオーラルケアを習慣づける方法はないものか…。そんな課題を解決すべく、愛知県大府市が新たな取り組みをはじめました。 大府市が注目したのは、WHOによって推進されている齲蝕予防法のひとつ「フッ化物洗口」でした。具体的には、0.2%フッ化ナトリウム水溶液を10mlほど口に含み、1分間ぶくぶくうがいをするというもの。まずは小学校1校を被験モデルとして、これを週1回実施したところ、他校に比べて虫歯になる率が低くなることが確認できました。しかも安価でできるうえ、学校側の負担は少なくてすむことがわかったのです。そこで大府市は、市内の保育園や幼稚園、小・中学校でこの“ぶくぶくうがい”を段階的に実施!すると、近隣の市町と比較して齲蝕の発生を抑えることができ、とくに高学年になるほどその差が大きく見られたのです。 ぶくぶくうがいの実施でオーラルケアの意識が向上。子どもたちが歯磨きも丁寧にするようになった。 大府市の“ぶくぶくうがい”がここまで効果を上げている理由はふたつあります。ひとつは学校という集団活動の場で行われている、ということ。学校の先生の手引きで行うため、家庭環境での格差がなく、きちんと継続できるのです。もうひとつは、この“ぶくぶくうがい”でオーラルケアに対する意識が高まったため、歯磨きを丁寧にする子どもが増えたこと。これで歯周炎にかかる率がグンと低くなったとか。これは大府市にとっても予想外の効果だったそう。フッ化物洗口が、口腔ケアの古い考え方までキレイさっぱり洗い流してくれたということなのかもしれません。 詳しくは 愛知県大府市ホームページ 問い合わせ/愛知県大府市健康文化部 健康推進課 保健予防係/保健指導係 電話:0562-47-8000