市川市役所で「SDGsに関するパネル展」が開催された。(1階ファンクションルーム:3月7日~3月18日)テーマは、「健康フェスタ:もっと知りたいSDGs 『健康』『環境』を考える」で、「多文化共生推進事業『世界の食卓から』」と同時開催された。
パネル展では、「SDGs」について、日常の暮らしと密接に関わる「健康」と「環境」というテーマを取り上げ、市や関係団体が行っている様々な取り組みについて展示を行った。
市民団体を牽引するのが、市川市健康都市推進員会だ。2004年に「健康都市いちかわ」を宣言したことを契機に、健康都市を進めるサポーターとして2005年に発足した。健康都市推進講座を修了し市長から委嘱された市民で構成され、現在は29名が参加している。具体的な活動は、月一回の定例勉強会、健康フェスタの開催、市民まつりへの参加などだ。SDGsの17の目標では、No.3の「すべての人に健康と福祉を」、No.11の「住み続けられるまちづくりを」、No.17の「パートナーシップで目標を達成しよう」につながる活躍が期待される。
パネル展の会期中、同健康都市推進員会の主なメンバーと村越市長、健康都市活動支援機構の千葉理事長(元市川市長)が座談会を行った。
桒岡市川市健康都市推進員会会長
SDGsと「健康都市いちかわ」を市民が理解、体験、実行できる環境づくりを行い、一人でも多くの人が健康で幸せな市川市民になるよう取り組んでいます。全てが健康につながると考えているため、自分のことだけではなく、地域の人たちやまち全体に視野を広げ、さまざまな分野に興味をもち日々活動できるようにしたいと思っています。まちの健康とは、長生きすることだけではなく、みなさんが楽しく人生を過ごせることでもあります。今回のパネル展では改めてその内容を発信することができました。
推進員Aさん
和洋女子大学で第1回の健康都市講座から参加し今まで継続しています。健康都市は身体だけではなく、人もまちも、すべての社会が健全であるべきと知ったときには、目からウロコが落ちた気持ちでした。以来、推進員として活動を継続し、自分自身も市内の移動にはすべて自転車を利用しています。
推進員Bさん
80歳になった今でも毎日2.5キロを歩いてジムまで行って700メートル泳いでいます。コロナ禍なので積極的に仲間を誘うことはできませんが、まずは自分で動いて共感してくれる人がいたら誘っています。推進員として広げなくてはいけない気持ちを常に持っています。
推進員Cさん
健康教室を主宰しており、3カ月に一度、体操指導の絵手紙を生徒に送っています。「用事があれば電話をください」と一筆すると、半数の生徒が電話をしてくれます。短い人でも30分間は話すのですが、最後に「話ができてよかった。胸のつかえが下りてホッとした。」と言ってくれます。心の健康には、コミュニケーションが役立つとつくづく思います。
千葉理事長
WHOの健康都市は、行政だけでなく市民が主体となって取り組む活動です。「健康都市いちかわ」の政策が引き継がれているのも、健康都市推進員会の活動が基礎になり市民やコミュニティへの活動へと広がっているためです。これからも健康都市活動支援機構はそうした活動を支援していきます。
村越市長
現在DX(デジタル・トランスフォーメーション)の重要性が高まっていますが、当市では千葉市長時代にすでに健康とICTの推進を手掛けていました。現市長として、間違いのない政策であったと痛感しており、千葉理事長の敷かれた路線をしっかりと継続していく考えです。SDGsの実践を含め、推進員の皆さんには引き続きリーダーとして啓発いただき、会員を増やしていただきたいと思います。市民活動が活発になることで一層健康で豊かな市川市になると確信しています。