松戸市との「ヘルシーパートナーズ事業」は、健康福祉部健康推進課並びに一般社団法人松戸白宇宙かぼちゃの会との協働によるもので、本市特産の「松戸白宇宙かぼちゃ」を食育及び地産地消の象徴として活用している。
児童とのコラボレーション
本年度も昨年同様、まずは市内小学校5校(中部小、古ヶ崎小、矢切小、南部小、相模台小)の協力のもと、児童146名が同かぼちゃの種から苗を育て、農家に引き渡して定植(苗植え)し、収穫する一連の活動を「花育」の視点で行った。「花育」とは、「身近な花や緑に親しむことによって生命あるものに触れる感動を体験し、植物との関わり方を学ぶ」体験学習であり、「花や緑の外観に関心を持つだけではなく、自己と他者との立場・あり方を学び、花や緑の存在が人に与えてくれるものの大きさを感じ、感謝する気持ち」を育むことを目的としている。
収穫したかぼちゃは学校給食の食材で活用。全校児童及び保護者に活動の意義を周知した。さらに情操教育として児童を対象に「松戸白宇宙かぼちゃ絵手紙コンテスト」を開催。展示を通して自分たちで育てたかぼちゃへの感性を友だちや家族、地域の人々に伝える機会を提供した。
チームパンプキンズ
食育は家庭や地域を巻き込むことも大切である。そこで市が委嘱する食生活改善推進員(任期2年)の任期終了者から有志を募り、28名から成る食育ボランティア松戸「チームパンプキンズ」を結成。かぼちゃを家庭や地域で普及する取組みを開始した。
活動にあたり、まずはかぼちゃの基礎知識を得るために講習会を2回に分けて企画した。第1回が「松戸白宇宙かぼちゃはどんなかぼちゃ?」をテーマとする基礎講座で、講師に公益財団法人園芸植物育種研究所の染谷昌幸研究員と聖徳大学人間栄養学部の藤原しのぶ准教授を招聘。かぼちゃの歴史や育成方法、栄養成分の特徴等について学んだ。
第2回は家庭料理向け調理実習だ。講師に株式会社天廣堂の廣田資幸代表取締役(公益社団法人日本中国料理協会千葉県支部支部長)を迎え、かぼちゃを素材に簡単にできるスープや炒め物、水餃子の作り方を学んだ。
「チームパンプキンズ」はさらに「KITEMITE MATSUDO」アジアンフードガーデンで開催された松戸白宇宙かぼちゃレシピコンテストにおいて、各店舗の料理人が試作した料理やスイーツを試食。「味」、「見た目」、「想定価格」を5段階で評価し、新メニューの開発に協力した。来年度は、松戸の特産の野菜をおいしく食べて、健康づくりにつなげる活動を計画している。農家や野菜ソムリエから学び、地域へ広める調理講習会等、さらなる地産地消の取組みを考案中だ。