当機構主催の第2回定例懇話会が2月9日(月)にイトーキ東京イノベーションセンター SYNQAにて、100名を超える参加者のもと開催されました。前回に引き続き、会員(個人・法人)の方々に対し「健康都市」に関連する各種情報を提供するとともに、会員同士や連合加盟都市関係者の皆様との活発な交流を行うことが目的です。
今回の定例懇話会では、千葉理事長の挨拶に続き、賛助会員代表として株式会社イトーキの松井正代表取締役社長よりご挨拶いただき、健康を視点とする企業活動を紹介をいただきました。
ワーカーの健康は重要な経営課題であることから、同社は「健康オフィス」をテーマにオフィス環境による健康増進に取り組んでいます。「ワークサイズ」がその活動で、働きながら心身の健康増進を促す方法をオフィス家具メーカーの視点で提案しています。松井社長は、オフィスを活用した健康増進を自社オフィスを事例に紹介しました。
記念講話では、社会医療法人北斗理事長の鎌田一氏より「22年の歩みと地域包括ケア」のタイトルでお話いただきました。
同院は先進医療、予防医療、在宅医療を3本の柱とする日本を代表する医療機関の一つです。
2013年度からはロシアのウラジオストックでインターネット回線を用いた検診事業をスタートさせ注目を浴びました。
また、地域完結型の医療と介護の連携をめざす「福祉村」に取り組むなど、これからの医療と福祉に革新的な役割を果たしています。
この10年間、健康寿命は延びておらず、寝たきり老人や認知症老人の寿命が延びただけとの認識から、鎌田氏は治す医療から支える医療への転換に言及。その基本となるのが地域包括ケアシステムであるとして、住み慣れた自宅で生活し最期を迎えるために、広域対応可能な医療・介護事業で地域をサポートする仕組みと実践について説明されました。
続く成果発表では、健康都市連合事務局長の中村桂子氏より、第6回健康都市連合国際大会アワードについて報告いただきました。
アワードは、独創的な健康都市活動(クリエイティブ・デベロプメント)、健康都市プログラムの進捗記録(プログレス)、そして健康都市推進パイオニア賞の各賞で授与されます。
日本からは、愛知県尾張旭市が「東日本大震災の教訓をふまえて計画した実践的な防災訓練の実施と評価」で、愛知県大府市が「教育現場におけるフッ化物を利用した齲蝕予防」で、神奈川県大和市が「健康都市プログラムの進捗記録と基盤整備」でそれぞれ受賞しています。
今回は、イトーキのライブオフィスを見学する健康オフィスツアーも行われました。「ワークサイズ」を体感した参加者からは、オフィスでも工夫次第で健康増進ができると、感心する声が寄せられました。
最後に懇親会が催され、参加者は交流と情報交換により親交を深めました。